2023年始まる

新年あけましておめでとうございます。
初日の出は荒浜(宮城県仙台市)で迎えることができました。
元旦の荒浜はいつにも増して暖かく、風もない穏やかな海が広がります。

穏やかな水面には光の道ができます。
光の道に照らされたやかんは美しく光り輝きます。
最高の1年の始まりです。

今年も自分を沸かそう。
仕事にプライベートに今日を精一杯に生きよう。

海辺で「だるま」と出会う日

ここ仙台市の深沼海岸(荒浜)で「やかん」はよく見かけるけれど、「だるま」に出会ったのは初めてです。やかんよりも大きく存在感たっぷりです。海と空の青にだるまの赤がとても映えます。なんでも彼は山梨県から来たそうです。初めて出会った2人、いったい何を話しているのでしょうか? ん…だるまくんの目がありませんね。これから願掛けが始まるのかな。

はじめまして
海を見ながら話をしよう
にらめっこ?一発即発?
なんやかんやで仲良しですね

アカオアルミさんの工場見学へ(後編)

東京のアカオアルミさん本社工場から車で移動すること約1時間。
とうとうやってきました足利工場へ!

早速にやかん製造の工程を見学させて頂きます。
まずは本社工場で製造したまん丸のアルミ素材を金型でプレスします。一瞬で寸胴なべのような形ができあがります。まだまだ、やかんの面影はありませんね。

手に持っているピカピカのがアルミ素材
プレスした後

2軸スピニングマシンにセットして5分間かけて、ゆっくりと丸い形に伸ばしていきます。写真の黄色い部分に逆さにセットします。超高速回転させてアタッチメントを押し当ててゆっくりと伸ばしていくのです。例えるなら陶芸家が器をぐるぐる回しながら形にしていく、そんなイメージです。1分間に1,400回転、5分間で7,000回転もまわります。やかんがそんなにグルグル回っていたなんてビックリです。

2軸スピニングマシン
できあがり

注ぎ口を作っていきます。完成品では全く分からないのですが、実は真ん中で割れていたんですね。知らなかったです。その割れ目を丁寧に溶接していきます。

注ぎ口を溶接していく。
できあがり

孔をあけて、注ぎ口を取り付けます。大きい孔を開けてしまうと、水がジャバジャバ流れてしまいます。丁度よい水量になるように小さい孔を数多く開けます。注ぎ口の取り付けはバーナーを前後させて溶接していきます。アルミニウムは融点が660℃と低いので溶接にも細心の注意が必要です。

穴の大きさと数が水量調整の秘訣
注ぎ口を取り付け中

1つ1つ丁寧に研磨していきます。熟練の職人技が光ります。ピカピカになったやかんも気持ちよさそうです。段々とやかんに近づいてきました。

丁寧に磨かれてピカピカに

続いてアルマイト皮膜処理の工程です。脱脂~水洗いを経て、シュウ酸の浴槽で電解処理しながら40分間ほど漬かります。アルミニウムは柔らかく傷つきやすいです。アルマイト皮膜処理をすることで耐久性が飛躍的に増します。やかんの美しい黄金色はこの時に生まれます。水槽からやかんを力強く引き上げる。オオオォ、と思わず歓声があがりました。

働くお兄さんがカッコいいのだ!
電気ビリビリのシュウ酸浴槽に入浴中
美しい黄金色に!

蒸缶釜で封孔処理をします。アルマイト皮膜には無数の微細孔があるため、十分な耐食性を確保するために封孔処理を行います。小さい孔をふさぐのですね。​ぐるぐる回って水に電気に蒸気にと、やかんも大忙しです。

大きな釜にやかんを並べていきます

さらに研磨してピカピカになります。左が研磨後、右が処理前。ぜんぜん輝きが違います。簡単そうに磨いていきますが、ここでも職人技が光っています。

1つ1つ丁寧に磨いていきます
左側が研磨後、右側が研磨前

とうとう最終工程です。全体の品質チェックをしながら取っ手を取り付けていきます。最後の梱包作業を体験させて頂きました。袋のかぶせ方や、箱に入れる向きなど気づかないところでも、やかんへの思いやりがありました。

取っ手を付けられる直前のピカピカのやかんたち
梱包作業を体験中

やかん(湯沸)がこんなにも手間と職人技をかけて作られているとは!本当に驚きの連続でした。昨今の大量生産、製造の自動化とは異なる、古きよき日本がここにあります。やかんの製造工程を知ることでますます愛着と親しみが増しました。
今回の工場見学のご縁を頂いたアカオアルミさんには大変に感謝致します。ありがとうございました。

アカオアルミさん メーカー直販サイトはこちらから
ぜひ、あなたもマイやかん(湯沸)を手にしてくださいね。

アカオアルミさんの工場見学へ(前編)

アカオアルミさんの工場見学に行ってきました!

アカオアルミさんはアルミ素材から製品までを一貫生産するアルミニウム総合メーカーです。また古くから1円玉を作っていることでも有名な企業です。

やかん好きが高じて今回のご縁を頂きました。東京は練馬区に本社およびアルミ素材工場があります。成増駅から歩くこと10分。
おおぉ、ロゴを見るだけでもう感動。中に入るまでドキドキの時間です。

アカオアルミ本社

エントランスには「アールマイティ・ケトール」がお迎えです。こちらはアカオアルミの社員さんが描いたものです。なんという躍動感と迫力でしょうか!もうテンションMAXです。社員の得意なところを伸ばして表現できる。なんて素敵な会社でしょうか。
絵の中に複数のやかんが描かれています。探してみてね♪

アールマイティ・ケトール

工場見学の前に、アカオアルミさんの会社概要や歴史を教えて頂きました。やかんや鍋などのアルミ製品だけではなく、アルミ素材をメインに製造しています。アルミ素材は、自分たちの生活に身近にあるエアゾール缶、医薬品チューブ、HDDハブ、自動車部品、ナンバープレートなどの材料になっていました。やかんがバンバン売れる時代でもないのに大丈夫かなぁ、と心配していた自分が恥ずかしいです。

昭和のころの会社パンフレットやカタログも見せて頂きました。マニアには堪らない一品ですね。なんとも懐かしい雰囲気です。

会社パンフレット・カタログなど

早速、工場見学へ。
アルミニウム地金が、溶解→鋳造→圧延→切断→プレス→焼純と、様々な工程を経て、アルミ製品の材料として使いやすい形に生まれ変わります。製品を作る前にこんなに工程があっただなんて、想像もしませんでした。最後に会長の赤尾由美さんとアルミ素材に囲まれて記念撮影です♪ まさかお会いできるなんて思いもしなかったので、感動と嬉しさで言葉もありません。

会長の赤尾由美さんと記念撮影

午後からは栃木県足利市にある足利工場へ移動します。 念願のやかんが出来るまでを見学させて頂きます。

続く

巨大やかん現る。

2019年6月某日
千葉県に巨大やかんがあると聞きつけ行ってきました。
千葉県は市川市の寺院、寶珠院(ほうじゅいん)にあります。 市川駅からてくてくと歩くこと20分。 それは住宅地のなかにひっそりとありました。

境内は国分寺の寺領だったそうで、元和7年(1621)に創建された由緒正しいお寺のようです。中に入っていくと・・・ 

ドドーンと鎮座されております。なんという迫力でしょう。高さ1.5m、幅1.2mちかくあります。でかいけどリアルさも失っていません。大きな蓋もちゃんと開きました。

2Lのやかん(アカオアルミ)を置いてみました。こうやって見るといかに大きいかが、よく分かります。やかん活動4年目。まさか、やかんの蓋の上にやかんを置く日が来ようとは。感無量です。

この巨大やかんの由来を調べてみました。今は亡き45代目住職が、東京都内のラーメン店にディスプレイされていたものを、閉店時に譲ってもらったそうです。このラーメン店は夜間でも開店している24時間営業だったそうで、「やかん」と「夜間」をかけて、夜間でも参拝する人が増えるようにと、願掛けをしたのだそうです。 なんと素敵な住職さん、この発想好きだなぁ。