やかんの歴史

日本では鎌倉時代にすでに登場しているが、元々は薬(漢方薬)を煮出すのに利用されていたため薬鑵(やっかん)と呼ばれていた。

鑵(くわん)とは、もともと水を汲む器という意味です。「やくくわん」から「やくわん」、「やかん」と変化したと思われる。漢字の「薬缶」は発音が「やかん」となってからの当て字である。

湯沸かしに使われた時代は明確なことは不明であるが、1603年『日葡辞書』に「今では湯を沸かす、ある種の深鍋の意で用いられている」とあり、中世末には既に湯を沸かす道具として用いられていたようである。また茶道でも用いられる鉄瓶(こちらは茶釜からの発展)のように鋳鉄でできた重い湯沸し用の道具もあった。

江戸時代の歌川広重「東海道五十三次」にもやかんが登場している。

歌川広重「東海道五十三次・袋井」

また古くは縄文時代には、やかんに非常によく似た形状の「注口土器」が存在している。火にかけたかは定かでないが、注ぎ口があり、取っ手の変わりに吊るし紐を通す穴がある。

注口土器(福島県三春町 柴原A遺跡) 文化遺産オンラインより

チャサンポー 2018

東京は西荻窪。

たくさんの個性的なお店が並ぶ街。

そこで毎年6月第一土日に開催されるイベントがある。

西荻茶散歩”は西荻窪の101のお店が中心となり開催するイベントで、2018年で第10回目を迎える。2018年は101のお店が中心となって開催された。79の「チャサンポー店」では無料のお茶を、22の「チャサンポー飲食&サービス店」では嬉しい特典が楽しめます。

この2日間、街中がやかんで満たされる。右を向いても、左を向いてもやかんである。のんびりと都会っぽくない街並みを見ながらお散歩する。ある意味でとても贅沢な時間です。やかんファンにとっては年に1回の大きなイベントであり、聖地巡礼の1つとされてる。たけぴも2017年、2018年と2年連続でチャサンポーを満喫しました。

 

やかん刻印 その2

名古屋にあった会社が作っていました。名古屋の市章「丸に八」からの由来しています。

マルハチ印(日新アルミニウム工業)

平和の象徴ハトでしょうか?実は鷹か?

2020年5月追記
白鳩印、ハトでした!製造会社は株式会社 春日製作所(大阪)と判明。だから略してKKSなんですね。スッキリです。

ハト?

切手のような三角形です。昔からミカド印と呼ばれていました。なぜミカドなのか?自分はまだ分かりません。

日東アルミニウム製造所

地球全体をイメージ。世界で勝負する意気込みを感じる。

大阪アルミニウム

富士山の見える静岡が産地。真ん中のαを囲うωが初めから終わりまで何にでも利用できるという意味があるらしい。

富士山印(理研軽金属工業)

創業者、中尾十右衛門の「十」から由来

ヤマジュウ印(中尾工業)

富山県が本社。市外からも見える立山連峰でしょうか。

タテヤマ印(立山アルミ)

マツタカなので鷹ですよね?SAKは昭和アルミニウム株式会社の略称です。

マツタカ印(SAK 18cm)

佐渡島で出会ったやかん。なんとも古めかしい。

ヤマゲン印

前面で特許を主張する。今ではなかなか無いですね。

ツルマル印(前面)

底面の直系と容量を併記してます。

22cm

やかん鈴(赤坂氷川神社)

東京は六本木ヒルズや国会議事堂もほど近い赤坂に、ひっそりと佇む赤坂氷川神社。境内には天然記念物にもなっている大銀杏がドンと構えています。仕事運、人間関係、金運アップにご利益があるそうです。ここでは、日本でも珍しい「やかん鈴」の根付けを授与しています。

やかん鈴(400円)

もうね、見た目が可愛いのです! ピッカピカでコロンとしたフォルム。とてもいい音色が響きます。嗚呼、幸運が舞い込んできそう♪

なぜ、やかんの形かって?

「幸福を沸かす、幸福を注ぐ」という由来のあるやかん型の鈴。幸福は自らの努力でつくり、他人に分け与えるべき、との教えも表しているそうです。

とうとう、やかん鈴がたけぴの手の中に
天然記念物の大銀杏(樹齢 約400年)

よみうりランド グッジョバ !!

人生の中で出会った一番大きいやかんでした。

しかも水を噴き出します。その迫力たるやです。

日清食品さんのやかん愛に感謝したい。

それは遊園地よみうりランド内のグッジョバ!! 日清食品エリアにあります。「グッジョバ!!」は、生活に密着し、親しみやすい自動車、食品、ファッション、文具の4業種からなるfactoryで構成されたよみうりランドの新遊園地エリアです。

この迫力、入場料1800円を払っても一度は味わってほしい一品です。

やかん体、転倒する

作品名  やかん体、転倒する
設置場所 金沢駅東口広場
設置時期 平成18年(2006年)
制作者  三枝一将

「金沢・まちなか彫刻作品国際コンペティション2006最優秀賞」の由緒正しい芸術品です。

その大きさはなんと、高さ約1.7メートル、幅約2.4メートル、奥行き5.4メートルもある巨大やかんなのです。

どうしてもこの「やかん」に会いたいと思い続けること半年。

2016年10月、とうとうこの子に会うためだけに仙台から金沢まで行ってきました。東京から始発便のかがやき501号に乗り8時46分に到着。

到着するやいなや、誰よりも一番乗りを目指して、我先にと東口に駆け足で向かいます。

ライバルはいませんでした(笑)

そこからまるっと2時間、360度から彼を愛で、触り、記念撮影、動画撮影と彼を堪能しました。

金沢って、街ぐるみで芸術を大事にしている街なんですね。街のいたるところにオブジェや彫刻や銅像たちがいます。

その後、一通りの観光地には行きましたが、やはり一番心に残ったのは金沢駅東口ですね。また行きたいです。

後ろから見た図 (ちゃんとフタがある!)

やかん刻印

金太郎印 (渡邊金属工業)

やかん刻印は見ていて楽しい。まさに製造メーカーの顔である。車で言えばエンブレムか?新しいやかん刻印に出会う時、テンションあがること間違いなしである。そのほのぼのとしたデザインに古きよき時代を懐かしめます。 ※やかん刻印の収集は、森本さんのご協力を頂いております。

ツルマル印
エビス印
富士山印 (ナカオ インダストリアル)
トウケイ印

 

16cm (底面の直径)
ツバサ印
マルフト印
アカオ印
アルマックス TKD 鷹
ニギリ矢
マツタカ印
ハト印

やかんの材質

あなたの家のやかんは何でできていますか?

やかんの材質を理解するとやかん選びにも一役買いますね。 今日はやかんの材質について見ていきましょう。

1) アルミニウム

軽くて丈夫、熱伝導に優れています。そのため柔らかく傷つきやすいです。製造面では量産しやすく、価格が安いものが多いです。スーパーやホームセンターで並んでいるのもアルミニウム製が多いですね。磁性がないため基本的に IH調理器は不可です。

マイヤー フジマル オピニオン2 ケトル 1.5L

2) アルマイト

アルミニウムの弱点をカバーするために表面に陽極酸化皮膜を作る加工処理をしています。腐食を抑えて傷つきづらくなります。歴史をたどると1929年に理化学研究所の植木栄が発明。それを引き継いだ宮田聡が「アルマイト」(登録商標)を命名しました。黄金色がとても美しい。これぞジャパニーズやかんです。

アカオアルミ湯沸5L

3) 琺瑯(ホーロー)

鉄、アルミなどの金属面にシリカ(二酸化ケイ素)を主成分とするガラス質を高温で焼き付けたもの。さびに強く、匂いが移りづらいです。反面、ガラス質なので衝撃や急な過熱、冷却に弱い。カラフルでお洒落なやかんが多いですね。

富士ホーロー ケトル solid SD-2.3K

4) ステンレス

クロムを13%以上含んだ鋼のこと。さびに強く、熱効率がよいです。なによりピカピカに光ってかっこいい!IH調理器にも対応しています。柳宗理さんのやかんもステンレス製です。いつかは手に入れたい一品ですね。

柳宗理 ステンレスケトル

5) 銅

熱伝導率 No1!すぐにお湯が沸きます。アルミ製が普及する前は、銅製のやかんが広く使用されていました。酸化により変色して黒くなりやすい。使い込むことで色合いが変わっていくのがまた趣があります。柔らかく傷つきやすいので取り扱いも丁寧にね。食品衛生法により食品に触れる部分はスズor銀メッキ処理がされています。

東屋 銅の薬缶

6) 鉄

古くから様々な道具に使われてきた鉄。加工しやすく、高温にも耐えます。他材質と比較して最も重いのが特徴です。鉄やかんはとても錆びやすいのでお手入れが大事です。使用後は蓋を開けて、弱火で水分を飛ばしましょう。一方で、鉄やかんは鉄分が水に溶け込むため鉄分補給にぴったりです。水道水の塩素分(カルキ)を消す効果もあります。岩手県の南部鉄器が有名ですね。これも立派なやかんです。

南部鉄器